若者が「退職代行サービス」を支持する真の理由 どうしても「NO」と言うのが嫌な若者たちの本音

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退職代行の場合、ブラック企業やパワハラ上司の問題も潜むので、一概に若手社員だけを責めるつもりはありません。それでも、このサービスを利用すれば、ほとんどの場合、もう職場に足を運ぶことがなくて済む。やっかいな上司や同僚と顔を合わせることなく、退職の手続きが完了するわけです。

NOが言えない繊細な彼らにとっては願ってもないサービスであることは間違いありません。

ゼミ合宿の日程を決めるのも一苦労

若い世代がNOと言えなくなるなど、どんどん繊細になっているという傾向は、日々感じています。たとえば、いまはゼミ生や大学院生との日常の連絡はLINEやSlackを使って行っています。

ネットリテラシーは若い世代のほうが上です。子どもの頃からITに慣れ親しんできたので、コミュニケーションツールも用途別に使いこなすし、検索能力も中高年より高い子が多い。IT業界出身の私でも学生に使い方を教わることも多々あります。そんな彼らであっても、こちらから何かを提案したり、問いかけた場合、返事がNOであるなら、とたんにレスポンスは悪くなります。

一例を挙げましょう。新型コロナ問題以前では、私のゼミではよく夏や春に合宿を定期的に企画しました。

その際、ゼミのグループLINEの画面上に「□月〇日から△日までの間で軽井沢合宿を2泊でやりませんか。参加か不参加か、また都合のよい日を1週間以内に教えてください」と書き込みます。当然のことながら、私としては出欠がハッキリするのは早いほうが助かります。

半日もすれば「既読」マークは全員に付きます。そして、早い段階で返信をしてくる学生は一定数います。でも、それは全体の3分の1程度にすぎません。だいたい3分の2を占める学生からYESともNOとも反応がなく、日にちが経過していくのがいつものパターンです。

いったいどれくらいの学生が参加するのかをまったく把握できないまま、無為に時間が経つのでジリジリしてきます。毎度のことだとわかってはいても、私もしびれを切らしてしまいます。彼はまた今回も返信がないなと思うと、本人に直接問い合わせてしまうこともあります。返信がない学生はそこで初めて意思を表明します。

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