生理前に「精神の乱れ」で苦しむ37歳女性の日常

子どもを出産した後、夫との関係に悩み続けた

ところが久保さんは、夫と一緒だと萎縮してしまい、うまく話せない。「この頃の私は、夫に対して過度に怯えるか敵意を抱いてしまいがちで、冷静な話し合いが難しかったです。夫は、自分の気持を言葉にすることが難しい人で、100%できないことはできると言わないタイプ。2人でカウンセリングを受けても、あまり効果がありませんでした」

しばらくして心理士は、夫婦別々にカウンセリングへ来るよう指示した。久保さんは、夫に直してほしいところを伝えたり、逆に夫が自分に直してほしいところを聞くなど、積極的に働きかけをしてきたが、どうしても夫と話していると、ケンカになってしまったり、泣いて自分を卑下してしまったりすることが少なくない。

「夫に心を許しているからこそ、依頼心が出てしまい、勝手に期待したり勝手に失望して感情的になってしまう」。そのことに気付いた久保さんは、「まずは落ち着いて夫と話せる自分になろう」と努力をし始める。

久保さんは、婦人科で処方された薬があまり効いていない気がすることを心理士に相談すると、精神科を紹介された。精神科の医師は、「ADHDかもしれない」との見立てで、注意欠陥・多動性障害に有効であるとされる薬と、性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療に用いられる薬を処方。これらの薬が効果を表し、久保さんの生活はゆっくりと落ち着きを取り戻していった。

月経前と排卵日周辺にメンタルの乱れ

精神科に通い、処方された薬を服用している現在も、久保さんは月経前と排卵日周辺に、メンタルの乱れを感じている。

「月経前は、オシャレをしても、どうしても“キマらない”と感じてしまい、何度も鏡を見ては自分のことを醜く感じて、泣きそうになります。着る服や買う物が決められない判断力の低下もあります。生理前は薬を飲み忘れることも多くなり、悪循環に陥ってしまいます」

同時に話しかけられることや、ふいに身体に触られることを極度に嫌い、子どもたちとのコミュニケーションがギスギスしてしまったり、過食・仮眠傾向やカフェインへの執着が強くなる。

また、排卵日周辺は、「何かやらなきゃ!」という焦りが強まり、余計なものを買いすぎたり、自分で自分を過度に責めがちになる。

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