トランプ"身内メディア"裏切りにぶち切れた夜 FOXが流したアリゾナ州の速報が流れを変えた

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ホワイトハウスの外側では、何が悪かったのかをめぐって非難合戦が始まっていた。一部側近からは、共和党全国委員会のロナ・マクダニエル委員長や、トランプ氏の元選挙キャンペーンマネジャー、ブラッド・パスカル氏などから「もっとアリゾナに足を運んでほしい」という懇願が寄せられていたにもかかわらず、トランプ氏がしばしばこれを拒んだ、との指摘があがっていた。トランプ氏がアリゾナ入りに抵抗したのは、夜中に移動して西部に出かけるのが嫌だったからだ、と一部側近たちはささやいた。

側近らはまた、共和党の上院議員だった故ジョン・マケイン氏に対する「口撃」も止められなかった。マケイン氏はアリゾナ州で高い人気を持ち、戦争の英雄として尊敬されているが、同氏の死去から2年がたってもトランプ氏はマケイン氏を批判し続けていた。

4年前の選挙対策チームで周りを固めたのに

4日、トランプ氏の一族は票の集計の信用性をおとしめる試みに深く関与するようになっていた。トランプ氏は過去の集会でこんなジョークを飛ばしたことがある。選挙に負けたら、大人になった子どもとは2度と口をきくことはないだろう、と。

迷信を信じて験(げん)を担ぐトランプ氏は、4年前の大統領選で同氏に勝利をもたらした選挙対策チームで周囲を固めたにもかかわらず、勝利は大きく遠のいた。

投票日が数週間後に迫ったころ、クシュナー氏はケイティ・ウォルシュ元大統領次席補佐官など、前回の大統領選で選挙運動に関わった人々に再度招集をかけた。大詰めの段階でテレビ広告資金をどう使うべきか、選挙対策顧問のミラー氏などと方針を練るためだった。

4日までには、複数のホワイトハウス高官と外部の顧問がこのような言葉を口にするようになっていた。トランプ氏の法廷闘争によって選挙結果が変わることを期待してはいるが、そのような可能性を特に楽観しているわけではない——。

一方、トランプ氏本人は「ひそかに大量の投票用紙が捨てられた」せいでミシガン州での勝利を失った、とツイート。この投稿に対し、ツイッター社はすぐさま「誤解を招く可能性がある」との警告を貼り付けた。

(執筆:Annie Karni記者、Maggie Haberman記者)

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