43歳男に結婚を決断させた彼女の"絶妙な押し" 「つかみどころのない彼」はなぜ動いたか

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43歳男性が結婚を決断した理由は?(イラスト:堀江篤史)

結婚するならば、はつらつとした同世代を相手に望みたい。30代以降の独身女性の本音ではないだろうか。

この際の「同世代」は、できれば前後2、3歳であり、前後5歳までが限界であることが多い。なお、男性の場合は「子どもが欲しいから」という理由で10歳以上年下の女性を希望したりする。35歳以上で結婚する“晩婚さん世代”の婚活はミスマッチが生じやすいのだ。

40歳になるまで相手に対して安心材料を探し続けた

大手物流企業で正社員として働いている倉田圭一さん(仮名、43歳)は趣味のダンスで鍛えた体を持ち、人当たりもよい。3年ほど前にある食事会で筆者が知り合った頃は、月に2、3回も合コンなどに誘われて参加し、毎回のように女性からアプローチされていた記憶がある。しかし、交際が長続きしないとボヤいていた。

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今年の春、そんな圭一さんがついに結婚した。相手は5歳年下の美奈子さん(仮名)で、出会いはやはり婚活系の「飲み会」だったらしい。昨年の夏のことだ。38歳の美奈子さんからすれば理想に近い年齢差での結婚だろう。2人の馴れ初めを聞く前に、圭一さんはなぜ40歳を超えるまで結婚しなかったのかを確認しておきたい。

「僕の母親は23歳のときに結婚して、長男の僕を産んでいます。僕の友人も20代で結婚している人たちが多いので、『自分は結婚に向いていないのかも』とずっと思っていました。漠然とでもやっぱり結婚したいと思い始めたのは30代後半になってからです」

このインタビューはZoomの画面越しに行っている。圭一さんに指定されたのは平日の17時。出張先の北陸地方のマンスリーマンションで寝泊まりしながら夜勤をしているらしい。圭一さんは以前より少し太って疲れているように見える。3時間後には出勤だという。

「すみません、夜勤に体がまだ慣れていません。結婚前から出張は多くて、平均すると月4、5回は全国各地に行っています。現地では数泊することが多いです。僕は旅行好きなのでご心配なく。ずっと同じ場所で働くよりも、いろんな鉄道や飛行機に乗れたほうが楽しいです」

こちらを気遣って明るく振る舞ってくれる圭一さん。独身時代も仕事中心の生活をしつつ、東京の自宅に戻れるタイミングには合コンなどには積極的に参加していた。

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