京セラが太陽電池の生産計画を一気に倍増、“超激戦”市場での勝算
強みは総合的な展開力だ。生産は住宅用にも大型設備用にも幅広く対応できる「多結晶」タイプの太陽電池に特化。独自の販売網も張り巡らせる。国内では自社ブランドのみ扱うFC店を展開。10年度中に150店舗(現在87店舗)、海外では欧州と北米の販社をそれぞれ10年度中に100社(現在64社と62社)にまで拡大させる。
川村誠会長が「利益率は当社が国内トップだろう」と強調するように、低コストの生産体制によって製品の利幅も厚い。さらなる採算性向上を狙い、八日市工場で培った生産ノウハウを野洲工場へ移植。その傍ら、生産期間短縮化などを進め、野洲工場の生産効率を現状比で20%アップする方針である。
ただ、今後は国内外で海外勢の低価格攻勢を受ける可能性がある。公的助成に頼らない自立した事業への発展も必至。展開力が試されるのはこれからだ。
(梅咲恵司 撮影:ヒラオカスタジオ =週刊東洋経済)
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