女子高生が竹下通りから新大久保に流れるワケ 原宿では歴史がある雑貨店など閉店が相次ぐ

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にぎやかさが戻ってきた竹下通りだが、シャッターが閉まる店もちらほら(写真:筆者撮影)

この秋、神宮前での取材が続けざまにあり、原宿駅からキラー通りにかけて歩く機会が多かった。駅舎が一新され、駅前にも新たなショッピングビルができた原宿の街は、洗練された大人の街の雰囲気が漂う。資生堂、イケア、ユニクロ、スターバックス、セイコーといった有名ブランドのショップが軒を連ね、人々が行きかう。

ショッピングビルからすぐのところに竹下通りの入り口がある。全長360mほどの世界的に名の知れた「カワイイ文化の発信地」(竹下通り公式マップ)だ。デコレートされたアーケードの前で記念撮影するグループもいる。そんな竹下通りについて「最近元気がない」との声が聞かれる。いったいどうなっているのか。若者の街をじっくりと観察してみた。

竹下通りの入り口からは奥までの見通しがいい。10月初旬の日曜日に訪れたときはそこそこの人出。通りの7割が人で埋まっているという感じだろうか。人出がすっかり途絶えていた4~5月の緊急事態宣言時の映像や写真に比べると、ずいぶんとにぎやかさが戻ってきた印象を受ける。

大ブームのタピオカ店は閉店も

100mほど進んでまず思ったのは、吉野家、マクドナルド、星乃珈琲店、ダイソー、マツモトキヨシや各コンビニなど、全国チェーンの店が意外に多いことだ。なんだか地方都市と変わらない。歩いている人々のファッションもいたってノーマルだ。

「ゴスロリの聖地」(ゴシック・アンド・ロリータファッション)と言われていたが、そんな恰好をしている女の子はひと握り。格安のアクセサリー類を扱う店の前には女子高生と思しき少女が6~7人群がっていたが、彼女たちの服装も今やゴスロリではない。

ひところ大ブームとなったタピオカを扱っている店も閉店が相次ぐ。タピオカ大手のゴンチャとCoCo都可も、それぞれ原宿・表参道エリアにある店舗2店舗のうち1店舗を閉鎖している。

タピオカの代わりに増殖しているのがマスクを扱っている店。布マスク、ウレタンマスク、夏用冷感、大人用、子ども用などさまざまなマスクが店頭に陳列されている。だが、買い求める人はほとんど見かけない。

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