アメリカの大学で進む驚愕の「コストカット」 あのハーバード大学でさえ1000万ドルの赤字

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新型コロナウイルスの影響を大きく受けているアメリカの大学。アメリカ・オハイオ州にあるウェスリアン大学は18の専攻科目くの廃止を決めた(写真:Andrew Spear/The New York Times)

オハイオ・ウェスリアン大学が18の専攻科目を廃止する一方、フロリダ大学の理事会は10月、教員の一時無給休職に踏み出した。カリフォルニア大学(UC)バークレー校は、人類学、社会学、美術史の博士課程での学生受け入れを一時停止した。

新型コロナウイルスの感染がアメリカ全土で再拡大する中、大小さまざまの大学が予算不足をカバーするために大規模なコスト削減を強いられている。この引き締めは長期にわたって続きそうだ。ある試算によれば、コロナ禍が大学にもたらした経済的打撃は少なくとも1200億ドル(約12兆5000億円)に上る。419億ドルもの大学基金を持つ、あのハーバード大学でさえ、1000万ドルの赤字となり、経費削減を迫られている。

終身在職権持つ教員人も解雇に

新型コロナの感染が広まった春の段階で、多くの大学は急場をしのぐため採用の凍結や早期退職といった措置を打ち出していた。しかし景気悪化が長引く中、資金難は深刻化。さらに突っ込んだコスト削減が避けられなくなっている。今では職員のレイオフ(一時解雇)や無給休職、大学院生の受け入れ延期、教養学部のように大学の核となる課程の廃止・統合に着手する大学が増えている。

10月、南フロリダ大学は教育学部を大学院のみとし、学部課程を段階的に廃止すると発表した。680万ドルの予算不足を補うためだ。オハイオ州では9月、アクロン大学がコロナ禍を理由に労使協約の規定を行使してテニュア(終身在職権)のルールを破棄。組合加入の教員97人をレイオフした。

「このような財政危機は何十年と経験したことがない」と、大学のコロナ対応をウオッチしているシートン・ホール大学のロバート・ケルチェン准教授(高等教育学)は話す。「もはや聖域は存在しない」

 新型コロナの感染が広がる前から、大学は財政難に苦しめられていた。公的な支援は年々縮小し、高騰する学費と重くのしかかる学生ローンが原因で入学者も減少、大学の経営は苦しくなる一方だった。そこにコロナ禍が追い打ちをかけ、大学システム全体を覆う資金問題が増幅された格好だ。もちろん、潤沢な寄付基金を抱える名門校が受ける痛みは、他の大学に比べれば、はるかに小さくてすむだろう。

「私たちは踏み込んだ不況対策を12年も続けている。というより、12年以上と言ったほうが正しいだろう」。ペンシルベニア州高等教育システムのダニエル・グリーンスタイン理事長は10月の理事会でこう述べた。同理事会は傘下に持つ規模の小さな6校を2つの学術機関に統合する案を可決した。

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