中国の高速鉄道運営会社の京滬高速鉄道は10月23日、同社が運行する北京と上海を結ぶ高速鉄道路線(京滬旅客専用線)に変動運賃制を導入すると発表した。
12月23日から、最高時速300~350キロメートルで走行する列車(訳注:主要駅にのみ停車する速達タイプの列車)を対象に実施する。始発駅の北京南から終着駅の上海虹橋までの全線に乗車する場合、2等席の運賃は最低498元(約7809円)から最高598元(約9377円)の間になる。
変動運賃制はすでに航空業界では広く普及しており、同じ区間でも時間帯や需要に応じて運賃が動的に上下する。京滬高速鉄道の変動運賃制もそれに近いものになりそうだ。ある旅行業界のアナリストによれば、北京―上海間の乗車率の高さや運営会社の利益を考慮すると、変動運賃制を導入後の平均運賃はこれまでより上がる可能性が高いという。
最高運賃は現行より7~8%値上がり
京滬旅客専用線は2011年6月30日の開通以来、ずっと固定運賃制をとってきた。運行する時間帯や停車駅の数などにより運賃が異なる列車もあるが、その差額は小さい。また、同じ列車の同一クラスの座席なら運賃はすべて同じだった。
財新記者が北京南から上海虹橋までの2等席の運賃を実際に調べたところ、速達タイプの列車5本が558元(約8749円)だったのを除いて、すべての列車が553元(約8671円)だった。変動運賃導入後の最高運賃となる598元は、現行運賃より7~8%高くなる勘定だ。
同じく10月23日、京滬高速鉄道の親会社である中国国家鉄路集団は、通勤や出張で京滬旅客専用線を頻繁に利用する乗客向けに「定期回数券」などの新たな割引切符を売り出すと発表した。さらに四川省成都市と重慶市を結ぶ成渝旅客専用線でも、12月23日から最高時速300~350キロメートルの列車を対象に変動運賃制を導入する。
(財新記者:白宇潔)
※原文の配信は10月23日
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