日本好きな米国の富裕層が国内旅行で得た視点 コロナ後に向けて観光業はどうすればよいのか

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海外の富裕層も、今すぐ日本に行けると言われても、新型コロナの検査も対策も緩い日本への旅行を不安に思うであろう。以前取材した年収2億円の30代女性は、「もしかしたら今行くと、訪日外国人に対し不安感を抱く日本の人々も多いかと思う。いつまた楽しく行けるかは不安だ」と本音を漏らしていた。

そこで、海外へ積極的に情報発信することも大事になってくる。「店から地域全体の取り組み」「イミ消費の促進」といった内容を、積極的に発信するのも重要だ。こうしたことの積み重ねにより、日本への旅行を希望する富裕層への情報ギャップを減らし、コロナ後のインバウンド観光をスムーズに再開することができる。

経営難の旅館を買収する富裕層も

今は観光産業の暗い時期だが、今後インバウンドが回復する兆しも見えている。インバウンドに詳しいクロスシーの執行役員の山本達郎氏は、日本に来られないが、経営難の旅館を手頃な価格で買収している富裕層もいると言う。

今後の日本観光の回復と発展に備えたうえでの投資だとみられるが、地域全体の努力および積極的な情報発信に踏み出す価値があることを示す、1つの動きとも考えられるだろう。

劉 瀟瀟 中国若者富裕層ビジネスコンサルティング 代表

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りゅう しゃおしゃお / Xiaoxiao Liu

中国・北京市生まれ。日本にとって最も価値のある中国人に詳しい。2014年からインバウンドと中国消費市場の研究・コンサルティングを始め、2023年1月独立。現在20~40代の消費深層心理に注力し、世帯年収1000万円~10億円の中高収入・富裕層の行動を常に把握。彼らの消費の深層心理を分析し、中国若者・富裕層に対する戦略立案・遂行を支援。
ブランドマネージャー1級。メガバンク中国法人、大手シンクタンクなどで勤務。東京大学大学院修士、カリフォルニア大学客員研究員。首相官邸観光戦略実行推進会議有識者など政府委員を務め、情報発信実績を多数有する。

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