猫が飼い主の顔色を読んで振る舞っている証拠

人との長い共生を経て進化した実はすごい能力

みなさんは、猫が窓の外を見ながら物思いにふけっているような様子を見たことはありませんか?

このような猫の様子を見ていて、1つ気になることがありました。

それは、猫も人のように、楽しかった思い出などをなつかしく思い出したりするのだろうか? ということです。

いわゆる「思い出」を心理学では「エピソード記憶」と呼びます。

猫のエピソード記憶を調べる方法は次の通りです。

4つのさまざまなお皿を用意して、すべてにごはんを入れます。

お皿の前に猫を連れて行き、お皿に入ったごはんのうち2つは食べさせますが、残りの2つのお皿からは匂いを嗅がせるだけで、食べさせません。

その後15分程度、他の部屋で違う実験をしたり、一緒に遊んだりしてごはんのことをいったん忘れてもらいます。

15分後、もう一度お皿の置いてある部屋に猫を入れ、自由に探索させます。

猫が記憶を頼りに探索行動ができるように、お皿の中身は実験者によって取り除かれています(もしごはんがそのまま放置してあると、猫はごはんという外部の手掛かりを用いてしまうため)。

猫が探索したお皿は?

さて、猫はどのお皿を探索したでしょうか?

結果は、猫は先ほど食べ損ねたお皿を長く探索することがわかりました。

「あれ? さっき食べ残したはずなのに……」とでも思っているのでしょうか。

このような実験から、「猫もエピソード記憶をもつ」ということがわかりました。

実はこの実験は犬でも行われたのですが、結果は猫とほとんど一緒でした。

犬も猫もお留守番中や、ふとした瞬間に「昨日飼い主さんと遊んで楽しかったなあ」「さっきもらったおやつ、おいしかったな」などと思い出しているのかもしれませんね。

また、エピソード記憶は、未来に向けた想像力との関連も指摘されています。

もしかしたら窓の外や飼い主を見つめている猫は、これまでの猫生のいろいろな回想をしたり、「明日、あのおやつをもらえたらいいなあ」と思ったりしているのかもしれません。

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