気づかれた方も多いと思うが、要は「ドコモのこの料金プランが高い」ということに過ぎないのである。
東京中心なら、格安スマホを選んでも十分に使えるし、私の使っているIIJのサービスならドコモ(またはau)の設備を使っているから、品質はドコモと変わらないといってもいいが価格は半分以下だ。音声通話をほとんど使わなければ、3分の1以下である。
つまり、日本のスマホ通信料金が高いのは、日本の消費者が「ドコモが大好きだから」なのである。
高いのがいやなら、乗り換えればよい。しかし、それをしない。なぜか。いろいろな理由があると思うが、最大の理由は、ドコモのサービスが「良すぎる」からである。どこにでもドコモショップがあり、何か困ったら何でも助けてくれる。SIMカードを入れたり、新しいスマホの操作を教えてくれたり、至れり尽くせりだ。
日本の価格が高いのは消費者が望んでいるから
これほどのサービスを考えれば、価格が高いとはまったく言えない。実際、総務省の委託調査でも詳細をよく読めば、ドコモに限らずシェア上位のキャリアの平均値を見ても、要は「通信の質は世界有数であり、世界的にも通信の質と価格は比例するので高品質を考えれば日本の携帯通信費は高いとは言えない」、というものになっている。
しかも、通信の品質以外のサービスにおいては、ドコモは間違いなく世界一のサービスであり、私に言わせれば、世界一の過剰なサービス、無駄なサービスを提供しているのである。
だが私は無駄だと思っても、スマホユーザーの大多数はそれを好み、あるいは他社に変えるほど悪くはないなどの消極的な理由から、それを選んでいる。結局、日本の携帯通信価格が高いのは「消費者が望んでいるから」という結論になるのである。
しかし、唯一残された謎は、人々が「望んだ結果」になっているのに、それを首相が「高すぎる」に等しい発言をしたら、人々はそれを絶賛していることである。本当に、日本はミステリー、エキゾチックジャパンだ(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承下さい)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら