ナイツの「雑談」が拓くラジオの新しい可能性

テレワーク層に合う「ザ・ラジオショー」の戦略

ニッポン放送で2時間半の生放送『ザ・ラジオショー』月~木曜日を担当するナイツ(写真:ニッポン放送提供)

そのニュースを初めて知ったときには、とても驚いた。

ニッポン放送で新番組『ナイツ ザ・ラジオショー』が始まるというニュースだ。同番組は9月7日にスタートした、13~15時半の生放送帯番組で、月~木曜をナイツ、金曜を中川家が担当している。

この連載の一覧はこちら

月曜から木曜のナイツの出演時間を全部合わせると、2時間半×4曜日で、まるまる10時間となる。同じくニッポン放送で、彼らがこれまで出演していた『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』木曜日の出演も、現在のところ継続しており、これも生放送で1時間半。

それ以外にもナイツは、TBSラジオで土曜日に『土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送』という生番組を担当していて、これが4時間。以上すべてを足し算すると、一週間に何と15時間半のラジオ生放送に出演することとなるのだ。

どうなることかと思い、ラジコのタイムフリー機能を駆使しながら、『ナイツ ザ・ラジオショー』第1週・第2週を可能な限り、聴いてみたのだが──。

音楽がかからない、緻密な構成の「雑談」ラジオ

番組を聴いて、さらに驚いた。

番組の内容が、フリートーク中心なのである。いや、フリートークというより、もっとくだけた「雑談」という感じの会話が続く。「雑談」にカギカッコを付けたのは、実際には、緻密な構成が事前に用意されているかもしれないからだが、しかし聴く側が受ける印象は、完全な「雑談」。

ナイツとアシスタントの女性芸人が、自由に会話を進めていく。とりわけナイツの2人による見事なパス回しで、ボールがぐんぐん動いていく。しかし、そのパス回しには、行き着くべきゴールがまったく判然とせず、ただウロウロとボールが動いていく感じが、いかにも「雑談」。

実は『ちゃきちゃき大放送』も、冒頭30分ほどの「雑談」コーナーが最も面白いと思っていたのだが、『ナイツ ザ・ラジオショー』は、それをぐぐっと2.5時間に広げた感じの構成なのである。

逆に言えば、ラジオ番組の基本アイテムとも言える音楽が、一切かからない。当然リクエストも要求しない。いくつかのコーナーやメールの募集もあるにはあるが、番組の骨格は、あくまで「雑談ラジオ」なのである。

さらにさらに驚いたのが、ナイツの2人が、丸腰で臨んでいるような「雑談ラジオ」が、けっこう面白いのだ。抱腹絶倒というよりは、聴いていてニヤニヤする感じの面白さが続くのだが、これがとても心地よいのである。

次ページ思い出すのは「笑っていいとも!」のあの人気コーナー
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • コロナ後を生き抜く
  • 就職四季報プラスワン
  • インフレが日本を救う
  • トクを積む習慣
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
おうちで稼ぐ、投資する!<br>在宅仕事図鑑

コロナ禍の下、世代を問わず広がったのが「在宅で稼ぐ」ニーズ。ちまたにはどんな在宅仕事があり、どれくらい稼げるのか。パソコンを使った「デジタル小商い」と「投資」に分け、誰にでもできるノウハウに落とし込んで紹介します。

東洋経済education×ICT