癒しの一杯も遠のきかねないコーヒー豆高騰 天候不順に加え、生産者の思惑も交錯

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また、2013年は相場が2011年の3分の1近くまで下落したことで、生産者が目先の収穫よりも木の手入れを優先して、剪定(せんてい)や植え替えを進める傾向にあったという。「2013年9月から2014年1月にかけて、ブラジルの生産者が積極的に剪定を進めたようだ」(梶原部長)。

剪定する木が増えれば当然、翌年の収穫量は減ってしまう。こうした状況に天候不順が加わり、200セントを超える水準まで反発したと考えられる。

コーヒーの味まで変わる懸念も

では今後、コーヒー豆相場はどう動くのか。相場に影響を与えるとされるブラジル供給公社(CONAB)の収穫量予想が5月15日に発表された。干ばつの影響などを踏まえ、今シーズンのコーヒー生産見通しを4457万袋(1袋=60キログラム)と、前回1月の予想を約9%下回る水準にあらためた。

今年はブラジル大統領選挙を控えていることから、予想を少なめに発表した可能性も否めない。「生産者保護の観点を踏まえて、相場高にしたいという政府の思惑もある。現状を踏まえると、300セントはないと言い切れる状況ではない」(梶原部長)。

小売りの現場にはどのような影響があるのか。カフェチェーン「ドトール」を展開するドトール・日レスホールディングスの星野正則社長は「2011年の相場高を経て、買い付け方法を変えるなどして、相場変動のリスクは小さくなっている。が、再び300セントを超えれば値上げの可能性はゼロとはいえない」と語る。

「大手のコーヒーメーカーでは、安価で苦みの強いロブスタ種の使用比率が増え、コーヒーの味が変わってしまうのではないか」(全日本コーヒー協会の西野豊秀・専務理事)との声もある。円安による負担増も重なる中、市況の動向次第では小売価格だけでなく、コーヒーの味も変わってしまうかもしれない。

「週刊東洋経済」2014年5月17日号<5月12日発売>掲載の「価格を読む」に加筆)

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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