100ドルカメラの限界、中国市場に広がる異変、売れ筋が高級品に
たとえばトップのキヤノン。新興国向け廉価モデルは扱っていない。「中国はブランド志向で、欧米より値崩れしにくい」(大澤正宏常務)。伸びを牽引するのは、月賦で買うような高級カメラという。
変化を富士も感じていないわけではない。「A170で富士ブランドに親しんでもらい、高級機への買い替えを狙う」(電子映像事業部の松本雅岳営業部長)が、キヤノンなどのブランド力は圧倒的。踏み込むのは容易でない。
消耗戦への不安も募る。廉価モデルは価格破壊のスピードが速く、韓国、台湾勢の攻勢も予想される。
景気拡大も相まって、今年の中国市場は飛躍が期待できる。複雑化する消費に食い込むことはできるのか。
(前野裕香 撮影:吉野純治 =週刊東洋経済2010年2月20日号)
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