商業施設集客の目玉となるか、親子で楽しめる室内遊園地

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ショッピングセンター(SC)など商業施設では長引く消費不況でテナントの撤退も多く、集客力のあるテナント誘致に頭を悩ませている。そんなSCで新たな施設が人気を集めている。

日本毛織(ニッケ)が展開する大型屋内遊園地「ピュアハートキッズランド」。不動産事業などを手掛ける傍ら、新規事業の一環として昨年11月に宮城県の「イオンモール名取エアリ」に開業。家族連れ中心に月2万人が訪れる盛況ぶりだ。

もともと三越のあった750坪もの広いスペースに砂場や滑り台などを設置したほか、1時間ごとに「お絵かき」などイベントも開く。費用も年会費315円(1家族)、1日遊び放題で1人990円と格安なのが人気で、開業後2カ月で1万の会員登録があった。週末には山形県など遠方から訪れる家族も多いという。

遊戯具ごとにスタッフが付き添い、遊んでくれるのが最大の特徴。保育士の有資格者も多く、託児所のような安心感がある。親が子供を預けて施設内のマッサージ機でくつろいだり、買い物を満喫できるのも好評だ。

親子ともども楽しめる施設の登場で、SC内のレストランからは「家族連れの客が増えた」という声も。集客効果を期待したデベロッパーからの引き合いも強く、ニッケは今年から本格的な展開を視野に入れている。

福田 恵介 東洋経済 解説部コラムニスト

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ふくだ けいすけ / Keisuke Fukuda

1968年長崎県生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒。毎日新聞記者を経て、1992年東洋経済新報社入社。1999年から1年間、韓国・延世大学留学。著書に『図解 金正日と北朝鮮問題』(東洋経済新報社)、訳書に『朝鮮半島のいちばん長い日』『サムスン電子』『サムスンCEO』『李健煕(イ・ゴンヒ)―サムスンの孤独な帝王』『アン・チョルス 経営の原則』(すべて、東洋経済新報社)など。

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