2000万人が遊ぶ「障害物ゲーム」ただ1つの弱点 「FallGuys」目下の課題は荒れ狂うチーターたち

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このゲームが爆発的にはやった理由は、なんといってもゲームがあまり得意ではない層を取り込めたことにある。

バトルロイヤル形式のゲームとしては『PUBG』や、Appleなどの対立で最近注目を集めた『フォートナイト』が有名で、今も世界中で親しまれている。両作ともに、プレイヤー自らほかのプレイヤーを積極的に銃で撃つなどして、直接相手を仕留め脱落させなければならない。緊張感にあふれた戦いがこれまでのバトルロイヤル形式の楽しみでもあり、欠点でもあった。

というのも、プレイヤースキルの差が成績を大きく左右してしまうからだ。これまでFPSやTPSといったゲームに慣れたプレイヤーは楽しめても、苦手なプレイヤーにとっては操作が複雑すぎてハードルが高い状況にあった。

「4つの操作」を覚えるだけで楽しめる

だがFall Guysの場合、操作は「走る」「ジャンプ」「飛び込み」「つかむ」の4つのみ。細かいエイム操作や積極的なライバルプレイヤーへの攻撃などは必要ない。最初こそ「飛び込み」や「つかむ」の操作や使いどころに戸惑うかもしれないが、遊んでいるうちにすぐに慣れていく。また、プレイヤーの壁となるミニゲームのどれもが一見しただけでルールを理解できるシンプルなものばかり。

ただし、クラウンの称号を得るのは一筋縄ではいかない。プレイヤーが操るキャラクターは手足が短くずんぐりむっくりしているジェリービーンズのような存在だ。そのため全体的に動きは緩慢で方向転換するだけで、もたついてしまう。また、重心が高く設定されており、着地時に体勢がズレているとすぐに転ぶ。坂で転ぶとなかなか起き上がれず、ステージから落ちてしまうこともある。

さらに、最大60人という人数もゲームの突破を難しくしている。スタート地点から狭い場所に多くのキャラクターが押し寄せ、どうにも身動きできないままステージからはじき出されてしまうこともある。

また、前方のキャラクターが転べば、それに巻き込まれて自分も転んでしまうアクシデントもある。レース系のステージでは、順調にトップのほうにいたはずが、他人のトラブルに巻き込まれ、一気に最後尾に追いやられることも珍しくない。

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