追加の対策が必要になってくる
――足元の事業環境はどうですか。
鋼材需要は4~6月をボトムに数量的には回復基調で想定より若干上回っている。ただし、水準は低い。マージンが低いままなので業績見通しが大幅に改善することはない。2000億円の固定費圧縮や500億円の変動費低減によって、下期(2020年10月~2021年3月)に黒字化するメドを立てた。
問題は日本国内での単体の製鉄事業にある。赤字が継続し、かつ拡大している。2020年2月には国内拠点の構造改革計画(2023年9月末までの呉製鉄所閉鎖など)を発表したが、その前提よりもさらに厳しくなっている。決定済みの対策の前倒し、追加の対策が必要になってくる。
――その対策の具体的な中身は?
生産拠点を止めるには生産移管に対するお客様の認証が必要になるため、前倒しは簡単ではない。追加の対策についても検討に入っているが、しかるべき時期に公表する。
――マージンの改善策として「ひも付き」と呼ばれる、自動車など大口需要家との取引での値上げ交渉を進めています。
私どもの材料の価値、お客様への貢献が正しく価格に反映されることを望んでいる。
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