新日鉄がインドに本格進出、アジア王者にこだわるか


 さらに「高級綱路線は追求したいが、中級品の需要も開発国では強いため合わせてフォローしていく」(宗岡社長)とし、高付加価値品の一辺倒でなく、低価格品での拡大路線も打ち出した。

実際、中計発表から4時間後、新日鉄は次の一手を発表した。インドでのタタ製鉄との合弁会社設立である。12年度にも自動車用鋼板の合弁工場を稼働させ、現地の日系自動車メーカーに供給する。鉄鋼大手では初のインドでの本格的な製鉄事業となる。

「(鉄鋼業界は)進化した国際展開を考えるべき。自動車メーカーなどの積極性に比べ度胸がない。インドでの一貫製鉄所設置も真剣に考えなきゃいけない」。政府関係者からはそんな声も上がっていた。

アジアでは韓国の現代製鉄が初の高炉を稼働し、中国でも製鉄所新設が相次ぐ。はたして新日鉄は“攻め”の手を王者復帰へつなげるのか。

■業績予想、会社概要はこちら

(山内哲夫 =週刊東洋経済)

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