北米で大規模リコールのトヨタ、対応の不手際に高まる消費者の不満、集団訴訟も

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 20年前ほどにリコールせざるをえなかったGMは、500ドルのインセンティブをつけることで逆にその年の販売を伸ばしたそうである。ドイツの高級車アウディもアクセル問題で苦しんだことがあるが、乗り切った。

リコール自体は珍しいことではない。しかし、トヨタは、有数の販売台数を誇り、リコール対象車数が非常に多かったにもかかわらず、明確な説明と対策を消費者に示さず、対応が後手後手に回っている。これが不信感をあおり、問題を大きくした一因と言える。
 
 トヨタはトヨタで働いていることを誇りとするアメリカ人社員を持ち、ディーラー網を持っている。そして何よりトヨタに信頼を寄せていた消費者を再び裏切ることがないように、トヨタにはこの事態を誠実に乗りきってもらいたいものだ。

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(Ayako Jacobsson =東洋経済オンライン)

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