グローバルエリート式最新お墓ビジネスとは?

あなたの知らない世界~お墓ビジネス最前線

あなたのお墓が、ニューヨーク証券取引所に上場?

最後に金融のプロらしいことも言わんかい、ということで私が長年温めてきたアイデア、お墓REITについて紹介しよう。REITとは金融商品の一つで、安定的なキャッシュフローを生む賃貸不動産物件に投資する上場されたファンドだが、前述のように“お墓定期借地権”や“レンタルお墓”市場が形成されれば、お墓REITという新規金融商品を組成することができるだろう。

死者の数が増えるにつれお墓への需要は安定的に増えていくため、安定的な賃料収入が見込めるに違いない。低金利がこの後もしばらく続くなら、お墓REITはその安定的な利回りで、もはやハイリスクローリターンの象徴と化している国債から資金の逃避先になったり、かなりの資金需要を集めるに違いない。このお墓ファンドは規模も見込めるため、投資先を探している公的年金基金の資金の受け皿になるかもしれない。

墓地の保有者(投資家)と墓地の入居者が分離されれば、それを繋ぐのは墓地のオペレーターである。たとえばウェスティンホテル、フォーシーズンズホテル、リッツカールトンホテルといった、高級ホテルは多くの場合、不動産を所有せずにそのオペレーションだけを担っているのだが、同様に優れた供養及び遺族サービスを行う霊園が、墓地用の土地をバランスシートで持つ巨額の投資をしなくても、その優れた墓地オペレーション能力を他の霊園に横展開することができるようになるだろう。

そして究極的には証券会社にもお墓REIT担当アナリストが現れ、霊園にも外部からの格付けが入って信頼性の担保がなされるようになるだろう。競争に打ち勝ち優れた霊園サービスを展開するお寺が、“○×寺、300億円のお寺債権発行に成功!”とか、“○×寺がニューヨーク証券取引所に上場されました”みたいな展開も最後に待っているかもしれない。

死者の数は今後も安定的に増加するので、ヘルスケア産業、介護産業とならび、死後産業は数少ない成長産業であるため、結構なバリュエーションで取引されるかもしれない。ただし業界のイメージがあまりよくないので、ディスカウントならぬ、デスカウントされてしまうかもしれないが・・・。

また最終的には、私が主張するようにお墓を永代のものではなく期限付きのものというコンセプトに改めれば、一定期間を過ぎて墓地を売り、キャピタルゲインでこの世に残された家族に死後も素敵な贈り物をあげることができるだろう。

次ページ今後の宗教界の発展に向けて
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