「会社しか居場所がない人」は今後生き辛くなる 「お試し」で新たな一歩を踏み出してみよう

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東松:例えば、スリランカではロックダウン後、スーパーも閉まっている状況で、政府が何をしたかというと野菜や果物の種を配って家で育ててください、と(笑)。どの種が欲しいか選んで、それを電話で伝えるとその種が届くみたいな。日本がマスク配っている間に、スリランカでは種を配っていた、と知ったらちょっと面白いな、と思って、結構元気になったんです。

今は日本語、韓国語、英語のトリリンガルを目指しているという東松氏(撮影:尾形 文繁)

そのほかに、今はやりの韓国ドラマ見て、韓国語を勉強し始めたり。そしたらテンションが上がってきて、英語の勉強を始めて、今はトリリンガルを目指しています(笑)。今は「やりたいことがやるべきこと」だと思って、それを探して次々やっている感じです。

内省できるかどうかは習慣もあると思います。内省の作業って何時間やっても答えが出るかどうかわからないので、しんどい。それを気にする人が多いのではないかと思うんです。出るかどうかわからないことのために、時間と体力を使うのが面倒な人もいるでしょう。

一方でちゃんとやった人は、そこで気がつけることもあるというメリットを知るので、内省を続けるわけですよね。それを習慣化することが大事ですよね。

1年間「モヤモヤしていた時期」

岡本:確かに最初に気づきを得られるまでが大変ですよね。私は1年くらいモヤモヤしていた時期があります。アクセンチュアを辞めた後に、ベンチャーで経営企画室の担当をしていたのですが、その会社がネットで調べたらすぐにブラック企業と出てきてしまうようなところで。

そんな会社だったからメインバンクからお金を引き上げられ、潰れそうになった。慌てて資金調達して、いろいろ落ち着いたタイミングで転職活動をしていたのです。ところが、最終面接で社長からその場で口説かれる、というほど気に入られても、その直後にエージェントから「すいません、ダメでした」と言われることが何度かあって。

学歴社会のど真ん中で戦ってきた感じだったので、キャリアがマイナスになり、それまで30年生きてきて初めてどうしていいかわからなくなっちゃって。

それで開き直って自分探しをしてしまえ、と思ったときに、当時海外は20カ国くらい行っていたのですが、日本はあまり知らないことに気がついて47都道府県いったところのないところを回ってみようと思ったんです。それから週末を使って何度か旅行に行きながら本を読んだりして、内省をやり始めました。

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