コロナ2波で「株・ドル暴落、金暴騰」は起きるか

「バブル崩壊」や「金融危機」に過敏な人の論理

しかし、こうした経済統計の数値と株価の乖離をどう考えるか。さらに少し遡ってみると、3月後半に主要国の株価が最安値を付ける局面では、コロナ禍が景気や企業収益に与える影響が著しく恐れられた。多くの投資家が「いったいどれほどすさまじく景気が悪化するのか、全くわからない。
米雇用統計などは雇用者数がひと月に5000万人減るのかそれとも1000万人しか減らないのか、何の手がかりもない」とパニック心理に陥ったわけだ。

そのため、株式市場ではVIX指数(いわゆる恐怖指数)が跳ね上がり、債券市場では社債がたたき売られ、商品市場では安全資産とされる金までもが一時売り込まれた。外国為替市場では安心感から米ドルが円以外の多くの通貨に対して跳ね上がった(円さえも一時は円安にふれた)。

こうした幅広い市場に蔓延したパニックと比べれば、4月の雇用統計では、「なるほど、アメリカの雇用情勢は著しく悪い。だが、何もわからずパニックに陥ったものの、具体的に数値でどの程度雇用が悪化しているのかが、きちんと把握できた」と投資家が落ち着き、株価が戻り歩調をたどったと解釈できる。

その後は、その「延長戦」が続いているだけだ。つまり「4~6月期のマクロ経済統計や企業収益が悪い」というのは、3月までのパニック的な株価下落で過剰に反映されている。今さら発表数値が悪いからと言って、株式市況全般の買い材料にはもちろんならないが、特にネガティブサプライズでもない、ということなのだろう。

市場はもっと細かく、さらに先を見ている

直近のマクロ統計では、7月30日(木)に、アメリカの4~6月期の実質経済成長率が「前期比年率で32.9%減もの不振」だと発表された。だが、エコノミストたちは既に月次統計などから事前に34.5%減と予想しており(エコノミスト予想の平均値)、結果はそれに近い数値で、別にその日のアメリカ株価が暴落したわけではない。

こうした「4~6月は悪い、4~6月は悪い」といった念仏は、市場は賢く聞き流して、もっと細かく、加えてさらに先を見て、判断している。「細かく」というのは、四半期の動向のみならず、月次の動向もしっかり押さえている、ということだ。

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実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

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