コロナが原因で終わった婚活カップルの「事情」

「不要不急の外出」についての考え方の違い

5月25日に緊急事態宣言は解除されたが、俊哉が朋美と再会できたのは最後に会った日から4カ月が経っていた。4カ月といえば、1年の3分の1の期間だ。

「ランチをしたんですけど、なんだかぎこちなくて最初に会った頃の距離感に戻っていました。これからまた関係性を築いていくのに時間がかかる気がします」

お見合い結婚の場合、トントン拍子に進むカップルは、出会ってから2カ月、3カ月で結婚を決めていく。俊哉と朋美は、最初の2カ月は順調だったのものの、そこから4カ月会えなくなり、すでに半年以上の月日が過ぎていた。

それだけの時間を費やしたものの、2人の距離感がスタートした頃に逆戻りしていたことを感じ、俊哉は戸惑ったようだ。これまでなんとか2人の関係をつなぎとめようとしてきたが、“これでいいのか”という疑問も頭をもたげるようになった。

追われることにあぐらをかくと大切なものを失う

未来を見いだせなくなってきた俊哉に、私はこんなアドバイスをした。

「コロナウイルスにどう向き合うのかは、人それぞれで考え方が違う。今回はコロナだったけれど、今後も自然災害が起こったり疫病がはやったり、何があるかわからない。でも、どんなことが起こっても、その状況下でどう判断して、どう行動を取っていくか、その考え方や価値観が一緒の人をパートナーに選んだほうがいい気がしますよ」

俊哉も再会してからいろいろと考えたようで、会えなくなってから毎日入れていたLINEも、再会後は間隔をあけるようになった。

不思議なもので、ずっと追われていると相手の優しさにあぐらをかいてしまうのだが、追われなくなると相手を失うのが急に惜しくなる。俊哉がLINEを入れなくなると朋美からLINEが来るようになった。

また朋美の相談室の仲人から、「俊哉さんとの結婚を真剣に考えて、今後も交際したいと言っています」という、彼をつなぎとめるメールが私に入ってきた。

しかしこの時点で、俊哉の気持ちはすでに“この交際に区切りをつけよう”という方向に振り切れていた。

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