SNSがヘタな会社と使い倒す会社の決定的な差

若者にお金を使ってもらうための絶妙な仕掛け

さらに、「インスタ映え」に見られるような「発信するための消費」のために、人々は年間約7700億円も追加で消費を行っていることも、研究により明らかになった。友達と旅行に行ったこと、人気のお店で食事をしたことなどを、SNSを通じて多くの人と共有したい、という動機から行われる消費だ。

今では大成功を収めているクラウド・ストレージ・サービスのドロップボックスも、このような人々の情報発信を生かし、ソーシャル・マーケティングで成長した企業である。

2008年にサービスを開始したドロップボックスは、サービス開始当初はユーザーの獲得、とりわけ有料ユーザーの獲得が難航していた。ネット広告を出すことで一定のユーザー数は獲得できたものの、広告費をかけて獲得したユーザーが有料ユーザーになってくれず、ビジネスとして破綻しかけていた。

そこで、フリーで利用しているユーザーに対して、「新規ユーザーを紹介したらストレージの容量を増やす」というプロモーションを実施した。その結果、広告に多く投資していた時期とは比べ物にならないほどユーザー数が増加し、結果的にフリーのユーザーが圧倒的に増えたことで、自動的に有料ユーザーも増えるに至ったのだ。

「ツイッターおにごっこ」が成功したワケ

また、2015年にキリンビールの人気商品「淡麗グリーンラベル」のリニューアルを記念して行われた「ツイッターおにごっこキャンペーン」も成功したソーシャル・マーケティング事例である。

この事例では、参加者はキャンペーンサイトでログインして、ツイッターで「#イインダヨ」とツイートする。そして、キリンのキャンペーンアカウントから、30分以内に「#グリーンダヨ」と返信されなければ、抽選で毎日100名に淡麗グリーンラベル缶6本パックが当たるという企画であった。

本キャンペーンは、消費者間でのクチコミも広がり、わずか1週間で総投稿数3万という大規模なキャンペーンに発展した。投稿者にはフォロワーがいるはずなので、実際に本商品のリニューアル情報を見た人は、その何倍にもなっただろう。

「おにごっこ」というゲーム性をキャンペーンに持ち込んで、消費者が自発的に参加するように促したことや、ターゲット層が参加しやすい時間帯の1時間(20~21時)に限定してキャンペーンを行ったことが、成功した要因と考えられる。

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