「東京喰種レストラン」はすべてが異色だった 場所は非公開、赤一色の店内、参加費は1万円
7月19日に公開された映画『東京喰種 トーキョー グール【S】』にちなんだ「喰種レストラン」が、7月5日〜8月18日までの期間限定でオープンされている。
レストランと映画作品のコラボは、手法としてはもはや珍しくない。飲食業界側にとっては客層の幅が広がるメリットがあるし、興行側からも、マニア心を満足させるプロモーションとして確立されている。ポスターやフィギュア、撮影に使われた小物などが展示されていたり、作品中の料理やスイーツを再現するなど、客が作品の世界観に浸れるところがポイントだ。
では、今回の「喰種レストラン」はそうした一般的なコラボレストランと、どのように異なるのだろうか。7月某日、実際に客に混じり、一部始終を取材させてもらった。
原作の『東京喰種』とは?
まず、基本的な知識に触れておこう。『東京喰種』は石田スイ作の超人気コミックスだ。喰種(グール)とは人間を食べる種族のこと。物語では、人間でありながら、人為的にグールとのハーフになってしまった主人公・金木研が、両種族の狭間で苦しみながらも、命や人のつながりの大切さを双方に伝えていこうとする。人間側の捜査官・CCGとの闘いや、グールのグループ同士での対立などを交えてストーリーは展開していく。
アクション場面やスプラッター表現、黒を基調とするハードコアなファッションなど、若者の心を惹きつけるポイントを押さえているだけでなく、細かく作り込まれた世界観を土台に、「命とは何か」「人はなぜ戦うか」などのテーマを投げかける優れたファンタジー作品となっている。
喰種を象徴するアイテムが「マスク」だ。これは人間に混じり潜みながら暮らしている喰種が、CCGと戦う際に面が割れないように身につけるもので、それぞれの個性に合わせたデザインとなっている。
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