資生堂が初の大型買収、攻めあぐねる北米市場
ベア社買収について前田社長は、「真のグローバルプレーヤーになるという目標に一層近づく」と大きな期待を寄せる。グループ全体に占める米国売上比率は、8%から14%へ欧州並みに拡大する。これを弾みにブランド拡充を積極化し、17年度には海外売上高比率5割超という成長戦略を描く。その視線の先にあるのは、強豪の欧米勢と肩を並べて戦うことだ。
とはいえ懸念材料もある。これまでは「資生堂」という単一の看板ブランドを磨き上げることで、国内外に地盤を築いてきた自負がある。裏を返せば資生堂のネームバリューに頼ってきたともいえる。
過去最大規模となる今回の買収を、海外攻略のチャンスにできるのか。真のグローバルプレーヤーに脱皮できるかが試されている。
(島田知穂 =週刊東洋経済)
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