だからサブウェイというのは「道の下」で「地下鉄」という意味になりますし、サブマリンも「海の下」だから「潜水艦」になるのです。これがわかっていれば、サブマリンは覚えようとしなくても自然と頭に入ってきます。
しかもこう考えておくと、次に勉強する「サブ」と付く英単語はすべて、「下」というニュアンスがあるんじゃないかと推測できるようになります。他の単語も覚えやすくなるんです。
英単語だけではありません。東大生は、例えば数学の公式を丸暗記したりはしません。「どうしてこの公式が成立するんだろう?」と考えて、自分で数学の公式を組み立てられるようにします。
歴史の年号も丸暗記せずに「なんでこの時代に、この出来事が起こったんだろう? 世界では同じ時期にどんな出来事が起こっていたのかな?」と考えます。他の出来事とつなげて理解することで、本当に丸暗記をしなければならないものの数を減らしているのです。
これと同じように、日常生活のレベルから「なぜ?」と考える訓練をして、目を良くしておけば、少ない暗記量で対応することができるのです。
「勉強」以外でも、「目が良い人」が成功する
これは「勉強」という分野だけに限った話ではありません。努力して何かを成し遂げる人は、往々にして「目が良い人」だと感じます。
僕が偏差値35だったときは、問題を間違えても、普通に「間違えちゃったなー」「気をつけなきゃ!」としか思いませんでした。しかし東大生は、そんな風に自分のミスをふわっとさせたままで終わらせることは絶対にありません。
「なんでここで間違えたんだろう?」と深く考えて、「これはきっと、この知識がなかったから解けなかったのだろう」「この問題形式に慣れてなかったからこういうミスをしてしまったんだろうな」などと、自分のミスを次に活かせるように分析しています。「間違いを分析する目」を普段から養う訓練をしていて、そのスキルが身についているということです。
また、当時の僕は目標を立てたり勉強の計画を立てるときに、「まあ、とりあえず数学をやろっかな」「今日は英語をやろうかな」みたいな感じで、非常にふわっと目標を設定していました。「今日は何を勉強しようかな」とぼんやり考えていたころは、成績はまったく上がりませんでした。
しかし東大生は、こういう目標の立て方は絶対にしません。「自分はどんな目標のために、どんな勉強をすればいいのか?」を考えて、そこから「入試から逆算して、この数学の問題集が必要なはずだ!」「今日はあの英単語帳を100単語やろう」とブレイクダウンする。目標が明確で、それが数値に落とし込まれているのです。
失敗を分析し、目標を明確にする。そのために、失敗や目標に対して疑問を持ってみる。これを繰り返すことで、失敗や目標の「解像度」を高めることができます。そのうえで努力するから、目標を達成することができるわけです。
いかがでしょうか? いろんなことにきちんと疑問を持ち、「日常の解像度」を上げる訓練をする。それこそが、東大生をはじめとする「頭の良い人たち」がやっている思考法なのだと、僕は考えています。
頭の良い人とそうでない人って、生まれつきの大きな差があるように感じる人もいると思います。でも、僕自身がそうだったように、「疑問を持って、目を鍛える」という非常にシンプルなことを続ければ、この差を埋めることができるのではないかと思います。
正直、僕自身もこれから先、普段からきちんと考えて、目を鍛えていかなければならないという自戒を込めて、今回の記事を書かせていただきました。みなさんのこれからに少しでも活かせる部分があれば幸いです。
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