「強い香りに敏感な人」が持つ意外な病気の正体 化学物質に反応、仕事続けられなくなる場合も

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国民生活センターが、最初に柔軟剤などのにおいによる体調不良について報告したのは、2013年のこと。年間300件を超える相談が寄せられていることを明らかにした。そして今年4月に公表された最新の報告では、2013年以降、年間130~250件(2013年~2017年度)の相談が寄せられていることがわかった。

消費者からの相談を受け、2017年にはNPO法人日本消費者連盟が電話相談「香害110番」を実施。2日間で寄せられた電話相談は65件、メールやファックスを含めると213件にのぼった。

日本消費者連盟など7団体で活動する「香害をなくす連絡会」も、昨年12月下旬から約3カ月間にわたってインターネットなどを用いたアンケート調査を実施している。ここには同会の予想をはるかに超える9332人から回答が集まった。

結果は、「香り付き製品のにおいで具合が悪くなったことがある」と答えた人が79%、このうち「香りの被害で仕事を休んだり、職を失ったりしたことがある(学校に行けなくなったことがある)」と答えた人が18.6%いた。

具合が悪くなった製品(複数回答)は、柔軟剤が最も多くて86%。続いて、香り付き合成洗剤(73.7%)、香水(66.5%)、除菌・消臭剤(56.8%)、制汗剤(42.5%)となった。

香害110番やインターネット調査に関わった、日本消費者連盟の杉浦陽子さんは、

「今回のアンケートは、もともと香りの害に関心がある人たちからの回答が多いため、バイアス(回答の偏り)がかかっています。ですが、先行した『香害110番』では、2日間、電話が鳴りっぱなしでしたし、今回のアンケートでも8割の人が健康状態の悪化を訴えていた。こんなにも被害者がいるなんて、改めて問題の大きさを実感しました」と話す。

香害の背景に化学物質過敏症の存在

においの成分で起こる体調不良。その症状も程度も千差万別だが、その背景にあるのが「化学物質過敏症(MCS)」という病気だ。

化学物質過敏症とは、空気中に漂うごく微量な化学物質に体が反応し、さまざまな症状が表れる病態という。わが国では2009年に保険診療が受けられる病気として登録された。

大量の化学物質に一度にさらされたり、微量の化学物質を長期間にわたって体内に取り込み続けたりすることがきっかけで発症し、ひとたび発症すると、原因の化学物質だけでなく、ほかの化学物質にも次々と反応を示すようになる。

アメリカでは10人に1人が発症しているとされ、日本では、香害をなくす連絡会の資料によると、成人の約6%、予備軍を含めると8.5%が、この病気にかかっている疑いが強いと示唆されている。

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