紙処理に追われる経理がデジタル化できない訳 低い投資の優先順位、「紙決裁」への愛着も

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「日本の経理をもっと自由に」プロジェクトの記者会見(写真:ロボットペイメント)

「うちの会社では経理部だけが緊急事態宣言中でもほぼ出社。6月以降も変わらない」

ある卸売業で経理担当として勤務する20代女性はそう嘆く。

新型コロナウイルスの感染者数が再び増加に転じ、第2波の懸念も高まる中、在宅勤務に移行できなかった業務への対応策が求められている。その最たるものが冒頭のような経理業務だ。

始まった「経理を自由に」プロジェクト

そんな中、7月2日から始まったのが、経理の新しい働き方を提言するプロジェクト「日本の経理をもっと自由に」だ。紙の請求書の電子化を推進する取り組みで、旗振り役は「請求管理ロボ」という請求業務の削減や自動化などを実現するクラウドサービス提供企業「ROBOT PAYMENT」(ロボットペイメント)だ。

同社が企業の経理担当者1000人に緊急事態宣言下の働き方に関する調査を行った結果、外出自粛期間中にテレワークを実施できなかったと答えた経理担当者は約7割に上った。残りの3割の担当者も週平均でわずか1.4日しか実施できなかった。

テレワークを阻害する要因の1位は「紙の請求書業務」。紙の請求書を電子化するべきと回答した経理担当者は約9割に達した。

緊急事態宣言が解除された5月末にこのプロジェクトの構想はスタートした。開始からわずか1カ月でみずほ銀行やランサーズなど50社の賛同企業を集めた。今後は100社以上集めたい考えで、全国の経理担当者1万人以上にネット署名も呼びかけている。

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