「田中みな実」驚異的なビジネスセンスの秘訣 キャラ立ち、身の振り方が抜群で意思も強い

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実は羽鳥さんも2011年3月に日本テレビを退社し、直後の4月から「モーニングバード」のMCに就任。さらに日本テレビの「人生が変わる1分間の深イイ話」「ぐるぐるナインティナイン」は退社後も続投という前例を作っていたのです。言わば、田中さんは悪しき不文律を払拭し、円満退社のノウハウを持っている芸能事務所を選んでいたのでしょう。このあたりの処世術にも、優秀なビジネスパーソンのそれを彷彿させるものがあります。

2016年には念願の帯番組「ひるキュン!」(東京MX)のMCを務めることになり、田中さんは2019年3月に終了するまでの2年半、月曜から金曜の生放送を1度も休みませんでした。「体調管理とモチベーションキープに対するプロ意識の高さは、一流のビジネスパーソンと同等レベル」と言っていいのではないでしょうか。

キャラの共存でバランスを取る賢さ

一方で田中さんは2016年11月に放送されたトーク番組「ボクらの時代」(フジテレビ系)で、「会社を辞めて外に出てみたら『厳しかった』と気付いた」「『自分の芸能界におけるポジションや求められているものはこの辺なんだな』ってわかって身のほどを知った」などと語りました。退社前は「自分はこれくらいの仕事ができるだろう」と思っていたものができなかったのです。

しかも、「番組に呼んでもらうと『自分がいかにつまらない人間か』と思ってしまう。『エピソードありますか??』って言われて、『ない……』みたいな」と自らへの失望を隠しませんでした。

ただ、身のほどを知り、失望しただけで終わらないのが、田中さんの強さ。あざといキャラクター、ストイックに美を追求するキャラクター、闇を感じさせるキャラクターを共存させつつ、トーク力を磨いたことで、現在ではエピソードトークがつねにネットニュースになるほどの存在になりました。

特筆すべきは、あざといキャラと美を追求するキャラを前面に出しながらも、「結婚願望がありながら実現できない」「人が信じられない」などの闇キャラを織り交ぜて好感度のバランスを取っていること。「こんなにモテそうで美しいのに」というギャップを見せているため、それを見る人々が過剰な嫌悪感を抱くことは少なく、あざとさも美の追求も受け入れやすい心理状態を作っているのです。

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