インドで働く日本人社員をいかにケアするべきか?-第3回(最終回)「セキュリティと健康」編
--移動は車ですか?
バスなどの公共機関は使わず、自動車です。しかし、日本人が運転するのは禁止としました。運転は会社が雇ったインド人ドライバーのみが行います。交通規則を守らない車があまりにも多く、インドの道路は危険です。
また、事故で現地の人をはねた場合、大きなトラブルとなる可能性があります。
乗っていた車が交通事故事故を起こしたら、「車を降りて被害者の様子を見てはならない。いったん事故現場から離れて警察へ行き、警官とともに事故現場へ戻れ」と社員に指示していました。
幸いにも事故はありませんでしたが、「日本の常識」で行動すると大変なことになります。
--治安上で気をつけることはありますか?
夜間に外を出歩くことが危険なことは言うまでもありません。
インドは殺人や誘拐といった悪質な事件は少ないのですが、コソ泥や空き巣狙いが多いです。日本人社員のゴルフバッグや工場の電話線が盗まれるということがありました。
ガードマンを雇っていますが、ガードマン自身が泥棒をすることがあるので注意が必要です。どのガードマンをどの場所に配置するのかは当日発表することにしていました。事前に発表してしまうとガードマンが泥棒の手引きをするということが考えられるからです。
また、選挙期間中は外出を控えた方がいいでしょう。選挙は日本では想像できないほど過熱します。町中が混乱して、何が起きても不思議ではありません。