JR・西武・阪急阪神「株主総会」どんな質問出た? コロナで参加減り時間短縮「株主軽視」の声も
Q:子会社「JR東日本スタートアップ」の今後の方針は?
A:高輪ゲートウェイ駅に開業した無人決済店舗は同社の成果の1つである。社外のノウハウや技術をこれからも積極的に取り入れていく。
Q:内部留保が2.9兆円(注:資本剰余金と利益剰余金の合計)もある。この資金で派遣、パートの雇用を守ってほしい。
A:その金額が金庫にキャッシュとしてあるわけではないが、雇用はしっかりと維持していく。現場はむしろ人手不足だ。
Q:船橋市市場町の社宅は半分が未入居。見た目も悪いし、アスベストも心配だ。
A:当社では社員に持ち家を推奨している。閉鎖後の社宅の使い道については地元と話し合いながら有効活用したい。アスベストは塗り固めており飛散することはない。法令に従ってきちんと対処している。
Q:高コスト構造が問題だ。
A:営業列車に線路を点検する検査機器を搭載したり、eチケット化で指定券販売コストを減らすといった効率化の取り組みを行っている。今後も固定費を下げるための努力を続けていく。
Q:ローカル線でもロングシートの車両が多い。クロスシートのほうが仲間と顔を合わせながら旅ができるので楽しい。高級な車両でなく、普通運賃で楽しく乗れる列車を造ってほしい。
A:通学利用者が多いと混雑対策としてロングシートの設置が必要。沿線の状況に合わせて車両を導入している。
西武HD総会も55分で終了
私鉄では、西武ホールディングス(HD)の株主総会が6月25日に所沢市内で開催された。総会開始時点の出席株主数は117人で昨年の525人からやはり大きく減った。議長を務める後藤高志社長は、JR東日本と同様、「長くても1時間以内にしたい」と発言した。質問を行った株主は9人で、総会はわずか55分で終了した。
米投資会社サーベラスが西武HDに対して株式公開買い付け(TOB)を仕掛けた2013年の株主総会の所要時間は約5時間だった。翌年以降の総会の所要時間も2時間~2時間半だったので、新型コロナウイルス感染防止のためとはいえ、ずいぶん短くなった。
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