日本人が超ハマる「FaceApp危険説」は本当か 「ロシア発の写真加工アプリ」が抱える光と影
ロシア発の画像加工アプリ「FaceApp」がSNS上で流行中だ。FaceAppとはAIを用いてスマホ上で写真を加工し、性別を変えたり老化させたり若返らせたりして楽しむもの。こうした加工アプリや診断系アプリは定期的にSNS上で流行するし、それを楽しむ人たちの様子を見ると、ついついやってみたくなるのが人間の性である。
「男性化したら兄そっくり。納得です」「女性化した僕です。意外と好みになりました。いけてます?」「他の皆さんみたいにきれいになるかと思ったら…疲れたおばさんになってがっくり。イケメンじゃないと美人にはならないのか」
筆者もSNS上でそのような感想を多数見かけた。芸能人も多く利用しており、ミュージシャンの西川貴教さんやイラストレーターの岸田メルさんなどの加工後の写真に驚いた人も多いだろう。
「FaceApp」は危険なのか
しかしFaceAppで加工写真が投稿されるのと同時に、「個人情報が漏れる」「危険じゃないか」という投稿も多く見かけた。
FaceAppの安全性が疑問視されるのには理由がある。過去に何度もリスクについて報道されたからだ。実は今回の流行も初めてではない。過去にも何度か同じように流行し、そのたびにリスクが問題視されてきた。過去には肌色を白くしたり人種を変えるフィルターを入れて、人種差別的と批判を浴びたこともある。
FaceAppに対して人々が抱く懸念は2点。「①加工写真データの扱い」と「②利用規約内容」が注視されている。
2019年11月、アメリカ民主党のセキュリティ担当主任であるボブ・ロード氏は、「現時点でプライバシーリスクは明確ではないが、アプリの使用を避けるメリットはリスクを上回る」と発言。さらにアメリカ連邦捜査局(FBI)も、FaceAppを始めとしたロシア製スマホアプリは「防諜上潜在的な驚異となりうる」と警告している。
同アプリの写真はサーバーで加工されているが、サーバーにアップロードすることはとくに明記されていない。一方でロシアの運営会社は、アップロードされた後のデータを不正に利用することはないと主張している。
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