日本人が超ハマる「FaceApp危険説」は本当か 「ロシア発の写真加工アプリ」が抱える光と影

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2017年ごろには「利用規約の危険性」も話題となった。当時の規約に、以下のような文言があったのだ。

「FaceAppに対し、利用者はユーザーコンテンツ及び、付随して提供した名前、ユーザー名、肖像を、現在並びに今後開発されるすべてのメディア形式及びチャンネルで対価を支払わず使用、複製、変更、翻案、出版、翻訳、派生物の作成、配布、公の場での上演や掲示を世界的に永久的、非独占的に、取り消すことなく、無償で付与する。」
「利用者が本サービス上、また本サービスを通じてユーザーコンテンツを投稿もしくは他の方法で共有する場合、利用者のユーザーコンテンツ並びにユーザー名、位置情報、プロフィール写真などといった関連情報が商業目的で使用される可能性があることを理解する」

利用者は大量の個人情報を渡さなければならず、問題視されるのも当然だろう。しかし今回、改めて規約の原文を確認したところ、既にアップデート、変更されていた。最新の規約は以下のとおりだ。

「FaceAppはサービス上またはサービスを通じて投稿したユーザーコンテンツの所有権を主張しません」

規約に関しては、もはや心配する必要はなさそうだ。ところが現状、古い規約の訳をコピペしたトレンドブログやまとめサイトが多数見つかる状態でもある。リスクを煽ったほうがアクセスが稼げるためだろう。情報が古く既にデマ状態なので、必ず自分の手で最新の情報を得るようにしてほしい。

「データの不正利用」の可能性

規約が変更されて2つ目の懸念はなくなったが、つ目の「加工写真データ」の問題に関しては現状、運営会社を信頼するしかない。クラウド上のデータは48時間以内に削除されるというが、不安な方は利用を控えたほうがいい。

FaceAppを既に利用してしまった場合でも、すぐに削除できる。iPhoneやスマホの設定画面から、「サポート」「クラウド内のデータ削除を依頼する」「削除」の順をたどればいい。ただし、購入履歴やプッシュトークンなどの情報も削除されてしまい、今後も利用したい場合は注意してほしい。

また、FaceAppは無料では使える機能が限られており、すべて使うには有料版「FaceAppPRO」に加入する必要がある。無料お試しプログラムが用意されているが、3日以内に解約しないと年額3200円を課金されてしまう。「うっかり気づかずに課金していた」という人がいるので、お試しだけのつもりなら要注意だ。

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