トヨタを"超えた"テスラ、上昇続く株価の行方

過剰な期待にはイーロン・マスクも困惑か

2010年に5月に電気自動車の開発で資本・業務提携。写真はイーロン・マスク氏が来日して行われた電気自動車の贈呈式。その後、提携を解消し、トヨタは2016年末までにテスラ株を売却(撮影:大澤誠)

2010年5月、トヨタ自動車の豊田章男社長とアメリカのテスラのイーロン・マスクCEOは資本・業務提携で堅い握手を交わした。電気自動車(EV)の新興ベンチャーと巨人トヨタの電撃的提携は世界を驚かせた。

それから10年後、誰がこうした状況を予想できただろうか。テスラとトヨタの"首位逆転”が迫っているのだ。

コロナ禍にもかかわらずテスラの株価はうなぎのぼりで、時価総額(株価×発行済み株数)が急拡大している。

ドルベースでトヨタの時価総額は約2100億ドル。一方、テスラは1800億ドルだ。テスラの時価総額は2020年初は約800億ドルだったので、倍以上に拡大している。ヨーロッパトップのフォルクスワーゲンはとっくに水を空けられている。

より厳密に、自己株を控除した時価総額と比べるとテスラのほうが上だ。近年、トヨタは株主還元の一環として、株式の需給を改善する効果がある自己株買いを積極化してきた。

2020年3月末時点で、トヨタの自己株式は発行済み株式数の約15%に達する。この自己株式分を除いたトヨタの時価総額は1800億ドルを割り込んでいる。つまり、株式市場はテスラをトヨタより上と評価したことになる。

時価総額だけみれば自動車業界の主役交代だが、通常の尺度からするとテスラの株価はまったく説明がつかない。業績を見てみよう。

次ページ業績はこれだけ違う
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 就職四季報プラスワン
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
「睡眠不足を甘く見る人」が払う体への代償
「睡眠不足を甘く見る人」が払う体への代償
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
保険営業 ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
人材戦略から儲けのからくり<br>まで コンサル全解明

人材の争奪戦が過熱し、年収水準もうなぎ登りに。デジタル化を背景にコンサルティング業界は空前の活況を呈しています。本特集ではコンサル業界の動向やビジネスモデルを徹底解説。コンサル会社を賢く選び、上手に活用していくノウハウを紹介します。

東洋経済education×ICT