最近よく聞く「バーチャル留学」試す価値あり? コロナ禍で渡航を断念した学生に朗報なのか
日本からの留学生は、英語を中心とした語学を習得するために行く人が多いのが特徴です。一般社団法人海外留学協議会(JAOS)の調査によると、語学のための留学は68.9%と、実に7割近くを占めています。
語学留学に関しては、従来から「オンライン留学」や「オンライン英会話」といったサービスがありました。
後者については、以前の記事「オンライン英会話があれば留学は必要ないか」でも触れたとおり、簡単に言えば、オンラインでのマンツーマン英会話レッスンです。講師はフィリピン人が一般的で、授業料もリーズナブルな設定になっています。
一方のバーチャル留学は、オンラインで英語を学習するところまでは同じですが、実際の海外留学と同じように、多国籍のクラスメートと一緒に授業を受けるスタイルです。英語のレベル別にクラスが編成され、語学学校の一般的なタイムスケジュールに沿って学習します。1日当たり4〜5時間は授業があるので、在宅とはいっても英語漬けの時間を過ごします。
バーチャル留学を体験してみた
例えばECは、マルタ共和国に本部のあるグローバルな語学学校グループ。いち早く「ECバーチャル」というバーチャル留学をスタートさせ、システムの確立が特に早かった学校です。
特徴は「同期型学習環境 (ライブ)」 と「非同期型学習環境(非ライブ) 」を効率的に組み合わせている点。Microsoft Teamsを使用して、1クラス4〜8人の少人数クラスのライブ授業に参加します。
クラス前共同ワークとして、Teams上で課題が与えられ、生徒が課題に取り組み、授業のあとも共同ワークで復習していきます。ナショナル・ジオグラフィックと共同開発した電子教材は、英語とグローバルコンピテンス(国際理解能力)を身につけることを意識して作成された、オンライン教育に特化した内容となっています。
授業の中でディスカッションするのは、多くの日本の生徒にとって苦手な場面です。一言も話せないまま、南米やヨーロッパの生徒だけが盛り上がってしまう――。そんな場面も想定されます。
しかし、ECバーチャルでは事前学習の場が設けられていて、テーマや調べておく内容が授業前に伝えられます。しっかり準備してから臨むことができるのは、日本人にとってはありがたいスケジュールです。
1週間のタイムスケジュールも実際の海外留学と同じような時間割になっているので、授業への参加意識が高まります。オンライン個人レッスンや無料のオンラインコースだと問題になりがちな「継続性」の面でも、不安は抑えられるでしょう。
筆者も実際の授業に参加してみました。私が参加したクラスは6人で、ちょうど話しやすい規模のように感じました。全員顔出しが基本なので、6人のクラスメイトの表情を見ながら、クラスの一員になった感触が味わえます。
授業の構成もペアワークやディスカッションの時間が豊富にあり、先生が要所要所で話を振ってくれるので、あまり孤独感を感じませんでした。ただ、カメラに向かってずっと集中していたため、45分といえども、授業が終わるころには結構疲れてしまいました。
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