コロナに勝つ「爆売れ商品ランキング」TOP30 売れ筋商品に見えた「コロナ後消費の新常態」
東京都は6月11日、新型コロナウイルスの感染拡大に対する独自の警戒情報「東京アラート」を解除。翌12日には休業要請などの緩和を「ステップ3」に移行した。
これらの事象が示すように、私たちの生活は少しずつではあるが、“日常”を取り戻し始めている。そして、こうした状況の変遷は、消費財の販売動向にも明らかな変化をもたらしている。
市場調査会社インテージが6月8日に公表した「新型肺炎 カテゴリ動向レポート⑫」を分析すると、大きく分けて3つの変化が見て取れた。最新の販売動向データを基に、その詳細を読み込もうと思う。
息を吹き返し始めた化粧品
同レポートから読み取れる1つ目の変化は、日常生活を取り戻し始めたことで、コロナ禍によって需要が激減していた商品の一部で需要の回復が見られる点だ。
例えば、化粧品の販売額の前年同期比ランキングでは、直近の5月25日週で「アイシャドウ」が108.9%、「洗顔クリーム」が104.7%、「マニキュア」が100.6%と、いずれも前年を上回る売り上げを示している。
中でも顕著な動きを見せたのが、化粧品1位の「アイシャドウ」だ。同カテゴリーは昨年の10月7日週以来、前年同期を下回る売上金額で推移していたが、5月25日週になって34週ぶりに前年を上回る数字となった。
また、3位の「マニキュア」に関しては、ゴールデンウィーク中盤から前年を上回る週が散見されるようになった。感染予防の観点からネイルサロンなどに行けない一部の層が、ステイホーム中の楽しみとして自分でネイルアートをしている状況が読み取れる。
逆に、「口紅」は直近で前年同期の35.3%と、依然として冴えない売り上げだ。マスクで隠れる部分であることに加えて、テスターで色を見てから買うという客が少なくなく、店頭できちんと色などを見てからじっくり買いたいという層もいるためとみられる。
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