「人間ドック」40代で受けたほうがいい人の特徴 目安は55歳以上、「上手な利用法」を徹底解説

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何歳から人間ドックを受けたらいいのか、という質問もよくあります。当センターでは55歳以上を対象にしており、それが1つの目安になると思います。ただ、ここで重要になってくるのが家族歴です。ご両親、ご兄弟などに、とくに若くして、がんや脳梗塞、心筋梗塞になった人がいる場合は、40歳代でも早すぎるということはありません。

これは肝臓の病気でも、消化器系の病気でもいえることです。本書でも、「こんな人は要注意」という項目で、「家族がその病気にかかったことがある」と家族歴がリスク要因に挙げられている病気がいくつもあります。家族に病歴のある場合は、とにかく早いほうがいいと思います。

また生活習慣病も進行して手遅れにならないうちにチェックしておきたいところです。心筋梗塞も40歳代から、ちらほらと発症するケースもあります。それと、20歳代のときより体重が15㎏から20㎏も増えていたら、生活習慣に問題があると思われます。そうした方も早めのチェックが望ましい。増加が10㎏を超えていたら、ちょっと注意だな、という感じです。

病院選びには家族の病歴が重要になる

いざ人間ドックを受診しようと思っても、どの病院にすればいいのか、悩ましいところです。人間ドックは、基本的な項目はともかく、医療機関によって受けられる検査が異なります。たとえば私たちの「長寿ドック」では、転倒・骨折予防のために、ふらつきの度合いをみる「重心動揺検査」や、骨密度の測定を行っていますが、一般的な人間ドックのコースには入っていないことが多いと思います。

どの病院で、どんな検査を受ければいいのか。ここでも重要になってくるのが家族の病歴です。若くして心疾患、脳血管疾患になった家族がいれば、それに関連した検査項目の多い医療機関を選ぶといいでしょう。

また、頭部MRIなどの検査や、がんの検査をする腫瘍マーカー、CT検査、エコー検査などが、標準メニューに含まれていない場合、どれを追加するか、迷っておられる方がいるでしょう。この場合も家族歴が大きな判断材料になります。

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