日テレが"O2O2O"を加速するワケ

「放送と通信の融合」は、次のステージへ

――広告ビジネスとして可能性をどう感じていますか?

マネタイズを考えたとき、オンエア(テレビ放送)からオンライン(ネット)に誘導するだけでは限界があります。その先のオフライン(店舗)へどうつなげていくのか。消費者を購買行動に結び付けられるのか。

日本テレビの安藤聖泰氏

ここは、究極、テレビが向かわなくてはいけない領域です。スポンサーにとっての最終ゴールに対して、われわれ(テレビ局)がどこまでお客さんの背中を押せるかという点がテーマです。

ネットから店舗に促すO2Oは、どれくらいのおカネが広告ビジネスとして取引されているかはモノによって違いますし、まだこれからの領域。現時点では、それなりに費用対効果が高いのかもしれません。ただ、ネット基点なので、やはり(テレビほど)規模がとれない。そこを、テレビ放送を基点にすることで、より大きな規模でビジネスにできる点が狙いです。O2O2Oの成果をより高めていく企画を作っていきたいです。

――ネット企業はテレビ広告の市場を取りたい、テレビ広告にとってはネット広告の予算が回ってくるかもしれません。O2Oで広告ビジネスの競争は激しくなっていくのでしょうか。

放送の広告費、ネットの広告費と分けることが、もしかするとナンセンスになるかもしれません。境界はよりあいまいになっていきます。

その中で、われわれは、あくまでテレビというマス媒体を当然の強みとして生かさなければいけません。テレビなしのO2Oのプレーヤーはほかにたくさんいますから。

世界も驚く! 日本テレビ「O2O2O」の先進性

――もともとJoinTV自体が世界初と言われています。O2O2Oプロジェクトも世界で初めての試みなのですか?

はい、初めてです。もちろん、O2O2Oというビジョン自体は各社持っているでしょうし、テレビ放送を見てクーポンを出すというのはあります。ただ、視聴者に積極的に番組に参加してもらい、視聴ログ、参加履歴のようなトラッキング(追跡)やデータ解析も含めてきちんと提供する仕組みはないでしょう。

日本テレビとしては、数十人がO2O2Oプロジェクトにかかわっています。メディアデザインセンター長の若井の下で、自分が中心にプロジェクトを動かしています。関連会社を含めるとそうとうな人数で取り組んでいます。

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