10代目「アコード」乗ってわかった走りの質感

e:HEVが実現した新たな“意のまま"の走り

「人を中心とした開発とは、快適な車内空間を作り出すことだけではないと考えています。たとえば、求める運転操作に対しても感性への訴えかけが必要です。新型アコードでは、そのために新しいプラットフォーム(車両の土台)を作り、パワートレーンを見直すなどクルマの基本をしっかりと作り込み、その上で、操作系にも人が心地いいと感じられる要素を採り入れました」(新型アコード開発責任者/宮原哲也氏)。

e:HEVとエンジンの関係も人中心だ。フィットでは低振動化を図りやすい4気筒エンジンを搭載して、少ないバッテリー容量ながらバッテリーの充電状態(SOC)の最適化と、頻繁に始動するエンジンとの共存域を増やした。

対して新型アコードのe:HEVでは、骨格に工夫を凝らしつつ遮音材を効果的に使用して静かなキャビンを作り出している。

毛足の長いフロアマットも静粛性を高める(筆者撮影)

さらにフラッグシップセダンのレジェンドから受け継いだ消音効果の高い「ノイズデューシングアルミホイール」を採用してタイヤの共鳴音を減少させたり、フロアマットの素材や毛足を調整して消音効果を高めたりする一方で、車内に透過するエンジン音を「アクティブノイズコントロール/ANC」機構を用いてさらに低減する。

ANC機構とは、いわゆる逆位相の音をオーディオ用のスピーカーから放射して「音を音で消す」技術。すでに20年前から存在し、歴代アコードも採用していたが、新型アコードでは3つのマイクを車内に設置(ホンダ初)してドライバーの頭部位置でもっとも低減効果が高まるような設計を用いた。

結果、前述したパワーメーターの4コマ目を上限としたアクセル操作ではエンジン始動を耳で判別するのが困難なほど。

高齢化するセダン市場に個性で挑む

日本市場におけるセダンカテゴリーは、ユーザー層の高齢化が進む。これは120を超える国と地域で2000万台以上を販売してきたアコードでも抗えず、主たる販売地域である北米や中国でもその傾向が強いという。

10代目アコードはそうした実情を踏まえ、新たに人中心の開発により個性を磨いた。人と時代の調和(accord)を目指した新型アコードはe:HEVを通じて個性で勝負する。

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