政治家が息子の名前を「一郎」にしたがる理由 「血縁による既得権益」をぶっ壊す唯一の方法

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

数字を見てみると、旧世代の方と、みなさんのような新世代の方の人口比って、だいたい「2対1」です。なので、じつは、旧世代の人をひとり説得すれば勝ちなんですよ。

わかります?

みなさんが、自分のまわりでこいつは話ができそうだなという人を見つけて、「ちょっと日本の未来のことを考えてみてもいいんじゃないですか?」みたいに説得して、ひとりこっち側に「引き入れる」だけで、情勢は変更されるわけですよ。「1対2」になるんです。

つまり、若者はただ立ち上がっても勝てないので、いま団結している中高年の方々に対する「分断工作」が必要なわけです(笑)。

中高年のなかでもわりと考え方が新しそうな人たちをこちら側に引き入れて、仲間にしていくというのが、僕はけこう良いやり方なんじゃないかと思っています。

年収を上げるより社会保障を変えるほうが簡単

たいていの人にとっては、自分の年収を100万円アップさせるよりも、社会保障で数千万円もの「納め得」になっている人をなくすほうが、簡単だしインパクトもあるじゃないですか。

なのでみなさんは、どうやって自分や家族の収入を上げて将来に備えようかと考えるよりも、じつは、今の非常に不公平な社会保障制度を変えていくほうが、労力的にもコスト的にも、はるかに現実的なんですよ。けっして、理想論ではないわけですね。

じゃあ、具体的には、どうやって変えていくのか? 僕は「政策」がキーになると思っています。

昨今の日本の政治を見ていると、自民党も民主党もダメダメですし、他の野党にもぜんぜん期待できない状況が続いています。

政治家がダメになったことで、政界においていちばん力を握るようになったのが、じつは霞が関の官僚なんです。霞が関には政権交代なんてないですからね。政府や閣僚はクルクル変わっても霞が関の人員は固定化されているので、相対的に彼らの発言力が強くなっているんです。

だから僕は、これから若いみなさんが「霞が関の競合」にあたるチームをつくっていけばいいんじゃないか、と考えているんですよ。

次ページなぜ日本の政治家には「一郎」が多いのか?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事