長引く休校でも子どもを元気にする食事の秘訣 3食の栄養バランスを考えて摂取するには?

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(鉄)

鉄は、子どもだけではなく、大人も足りていない栄養素のひとつなので、しっかり摂取したいです。

鉄摂取の推奨量は、10~11歳で1日あたり8.5mg(月経ありの場合は、12.0mg)です。

食品に含まれる量を見ると、鶏レバー100g:9.0mg、あさり50g:1.9mg、がんもどき50g:1.8mg、牛肉(赤身)100g:2.8mg、納豆1パック(40g):1.3mg、小松菜(生)50g:1.4mg、ホウレンソウ(生)50g:1.0mg、きくらげ(乾)5g:1.8g、カツオ100g:1.9mgなどです。こうした食品を日々の食事に必ず取り入れるようにしたいものです。

(ビタミンC)

ビタミンCを摂取する理由は、鉄の吸収を良くするためでもあります。植物性食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)は、ビタミンCによって吸収率が高まるからです。 

ビタミンC摂取の推奨量は、10~11歳で85mgです。食品に含まれている量をみると、パプリカ50g:85mg、ブロッコリー50g:70mg、いちご50g(3~5粒):31mg、オレンジ50g:30mg、キウイ1個:35mgです。ビタミンCは、野菜をしっかり摂取し、おやつなどにフルーツを取り入れることで比較的簡単に摂取することができるでしょう。

1週間を目安に買い物の時に意識してみる

これまで紹介した栄養素ごとの摂取量の目安を見て、毎日の栄養素摂取量を確認したり、気をつけたりするのは、大変だな……と思われた方も多いと思います。しかし、食事は日によって食べる内容や量が違うのは当たり前のことです。

そのため、1週間程度を目安に食品に偏りがないか、不足しがちな栄養素が含まれる食品を買い物の時に購入することで食事のバランスを整えることができます。

毎日3食の食事の用意は大変なことです。時には、子どもと一緒に昼食を作って、昼食の準備と遊びの時間を兼ねるようにするのもよいでしょう。こだわりすぎず、楽しく家族で食事をすることが最も大切なことです。

(参考文献)
1) 衛藤久美、他. 小学5年生の児童における家族との共食頻度及び食事中の自発的コミュニケーションと食態度、食行動、QOLとの関連. 日健教誌, 2012;20(3):192-206.
2) Kusano-Tsunoh A, Nakatsuka H, Satoh H, et al. Effects of family-togetherness on the food selection by primary and junior high school students: family-togetherness means better food. Tohoku J Exp Med. 2001 Jun;194(2):121-7.
3) Yuasa K, Sei M, Takeda E, et al. Effects of lifestyle habits and eating meals together with the family on the prevalence of obesity among school children in Tokushima, Japan: a cross-sectional questionnaire-based survey. J Med Invest. 2008 Feb;55(1-2):71-7.
松崎 恵理 一般社団法人日本栄養検定協会代表理事、栄養学博士、料理研究家

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まつざき えり / Eri Matsuzaki

栄養学博士(専門は、栄養疫学)。料理研究家。日本栄養・食糧学会会員。女子栄養大学生涯学習講師。慶應義塾大学卒業。栄養士養成校にて「統計学」の非常勤講師。LE CORDON BLEU(代官山校)料理課程を首席で卒業。菓子課程を修了しグランディプロム取得。Paris Ecole Ritz Escoffier 短期クラス修了。

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