海上へリポートへの着陸シミュレーション
シミュレータでは、そのような状況もすべて再現。画面上には海上ヘリポートや雪のふぶく山岳地帯、砂塵の舞う校庭、炎と煙に包まれた災害現場といった、さまざまな状況が映し出される。
たとえば、新雪が積もった直後の雪山への着陸は、ヘリのローターが粉雪を巻き上げ、視界が極端に悪くなる。
航空機の事故は、実に85%近くが運航上のミスに起因するという。設計・製造のミスは5%、整備上のミスは10%にすぎない。つまり、パイロットに十分な訓練を施せば、避けることができる事故も多いのだ。
しかし、空では予想もしないことが起こりうる。実機では再現したくともできない故障、たとえば空中で突然エンジンが停止したり、鳥が激突してきたりと、いくら頭で理解していてもとっさに反応できない事故も多い。滑空ができないヘリコプターは、エンジンが停止すれば墜落するしかない。
エアバス・ヘリコプターズ・ジャパンの業務本部、運航・訓練部長の安藤和宏氏によれば、一生に一度あるかないかという突発事態でも、それをシミュレーション上であろうと経験しているかどうかで、生き残れる確率が大きく変わるという。当面は、ヘリ運航会社のパイロットなどを対象とした高度な訓練に用いられる予定だ。
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