コロナ禍中でも離婚調停をサクサク進める方法

「3密」の裁判所はもう紛争解決の場ではない?

離婚をするにはいろいろな方法がある。「新型コロナショック」でさらに新しい方法が注目されるかもしれない(写真:xiangtao/PIXTA)

「当たり前なこと」が「当たり前」ではなくなり、「当たり前でないこと」が「当たり前」になる。人生において、そのような「大変革」は起こるものです。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって、世界中の人々が日常生活を制限されるなど、これまでの常識は壊されるような状況が続いています。世界経済の中心地でありながら、感染拡大の最悪の被害地域となったアメリカ・ニューヨーク州について、CNNキャスターのクリス・クオモ氏が「『ニューノーマル』が始まります」と言ったように、親しい間柄の人とあいさつをする際、ハグすることをやめ、ソーシャルディスタンスを守るようになりました。これは「新しい日常」の1コマです。

日本の私たちも同じように、「ニューノーマル」が始まっています。例えば「Zoom」も、そうでしょう。テレワークに便利なWeb会議ツールです。もともと、独立系のファイナンシャルプランナーである筆者はZoomの使用経験がありましたが、最近ではデイリーに、多いときは1日に2〜3回使っています。これからZoomは「新しい常識」「新しい日常」となるのではないでしょうか。

「3密」の裁判所で相次ぐ公判期日の延期

「ニューノーマル」の流れは、海外からは「異質」に映るという日本の裁判制度にも及ぶような気がします。新型コロナウイルスの感染拡大は裁判所にも影響を及ぼし、各地で公判期日の延期が相次いでいます。裁判所という場所は、まさに「3密」だからです。

とくに夫婦問題の調停を行う法廷などは狭くて、窓もありません。まさか、法廷の入り口を開放したまま、調停・裁判を進行することはできないでしょう。裁判は一般に開かれたものなのですが、それが行われるのは「密閉空間」なのです。調停では、そんな空間に調停委員2人、当事者、場合によっては弁護士も同席しますから、「密集」も発生することになる。

そのうえ、当事者は紛争中ですから感情的にならないわけがない。「密接状態」で、飛沫が飛び交います。裁判所内で感染が起こったら冷え切った夫婦間に新たなパニックも生じかねません。付け加えれば、調停委員や裁判官などは高齢の方々が多く、感染すると重症化しかねません。

筆者は、裁判所が感染拡大で期日延期などに追い込まれるというニュースを見た瞬間、「これからはADRの時代だな」と思いました。ADRが日本の裁判の「ニューノーマル」になるだろう、ということです。ADRとは「裁判外紛争解決手続き」のこと。訴訟手続きによらず、裁判所外で行うものです。

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