「緊急事態延長」で迫る「経済停止」が招く大問題 経済無視の短期戦では「国民の貧窮」は不可避

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今後を占うのは困難ですが、有効なワクチンや治療薬の開発には、通常2~3年、今回かなり急いでも1年かかるといわれます。また、早期に感染抑制に成功したとしても、北海道などでいったん収まった感染拡大が再加速している状況を見ると、安易に警戒を緩めるわけにはいきません。短期で戦いが決着する可能性は低いと覚悟したほうがいいでしょう。

京都大学・山中伸弥教授は、自身のホームページで「新型コロナウイルスへの対策は長いマラソンです。都市部で市中感染が広がり、しばらくは全力疾走に近い努力が必要です。また、その後の持久走への準備も大切です」と述べています。また、ハーバード大学によると2022年までソーシャル・ディスタンシングを続ける必要があるとのことです。

私たちは、短期で終息させるために努力するとともに、長期戦を覚悟し、そのための対策を講じる必要があるのです。

「経済対策」は感染対策と同じくらい重要

では、新型コロナウイルス対策の長期戦のためには何が必要になるのか。まず「感染対策」については、感染者数の増大に備えて、検査体制や治療体制を拡充する必要があります。とくに、高齢者が多い一方、病院・医師が不足する地方での体制整備がカギになります。

ただ、同時に大切なのが、「経済対策」です。軍事学で「短期戦は戦術で決する、長期戦は兵站(へいたん)で決する」といわれる通り、長期に渡って戦い続けるには、必要物資を安定的に届ける体制と経済力が欠かせません。

現在政府は、連休中に感染拡大を抑え込むことを目標に、経済への悪影響に目をつむって、国民に外出自粛や接触8割減を、企業に休業や在宅勤務を要請しています。しかし、この目標を達成できず、さらに1年、いえ半年でも現在の対策を続けたら、日本はいったいどうなるでしょうか。

すでにGDP成長率はマイナスに転じており、4-6月は前期比▲25%(ゴールドマンサックスの試算)と壊滅状態になると懸念されます。経済停止の状態がさらに数ヵ月続いたら、確実に倒産ラッシュが起こります。

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