頭の固い上司がテレワークの邪魔でしかない訳 問われる「IT」「ディレクション」スキル

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また、残業規制もあるため、会社は労働時間を厳格に管理をしなければいけません。ですが、テレワークの場合、「いつを出勤・退勤とし」「いつを休憩時間とするのか」「そのエビデンスをどう取るのか」、こういうところで議論が進まずに、在宅勤務を実施できていない会社もあるようです。

もともと長時間労働やサービス残業をさせないよう働く人を守るためだったはずの厳格な労働時間管理が、かえってテレワーク推進の障害となっています。ただこれも、「対策は後から考える」で一旦在宅勤務にしながらルールを考えていけばよいため(実際、そう踏み切っている会社も多い)、適切な法改正やルール整備は必要でしょうが、大きな障害とは言えません。

「マネジメント層の能力不足」のほうが深刻

そう考えていくと、ハンコや労働時間管理のような物理的要因よりも本質的に深刻と思われる問題は、実は「会社のマネジメント層の能力不足」ではないでしょうか。

まずわかりやすいのは、「ITリテラシー」です。例えば、会社の共有ドライブをクラウドにできない、ファイルを共有しながらのオンライン会議などができない、チャットツールなどでの議論ができないなど。社員は上司や経営者のITスキルに合わせて仕事をすることにならざるをえず、共有ドライブにアクセスするために出勤しているという人も多いようです。

また、テレワークをするためには、「言葉で明確に仕事の指示をする能力」も必須です。ずっと「良きに計らえ」的なマネジメントをしてきた「お殿様」マネジャーでは、会社の外で働くテレワーカーへの指示は無理でしょう。「うまくやっといて」では通用しません。

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