堀江貴文「仕事に"絆"を求めるのはズレている」

「赤の他人」が会社に集まる本当の意味

プライベートでも同じだ。刑務所から出てきて以来、ぼくはいまホテル暮らしをしており、もう何年も自分で掃除・洗濯をやっていない。移動はタクシーだし、食事もすべて外食。ファッションについても、センスのいい知人が選んでくれる服を言われるがまま着ているだけだ。ようするに、衣食住のすべてが「人任せ」なのである。

掃除、洗濯、運転、料理、ファッション、どの領域においても、自分よりも得意な人がいることをぼくは知っている。ぼくよりも片づけが大好きで、しかもうまい人はいるだろう。ぼくよりも料理に情熱を持っていて、実際においしい食事をつくれる人だってゴロゴロといる。

いつも時間がないと言う人は、自分の「コアバリュー」が見えていない。だから、得意でないことに手を出して疲弊し、誰でもできる雑務を抱え込んでパンクする

これは能力的に優秀かどうかという話ではない。むしろ、自分に自信がある器用な人ほど、他人に任せられないものだ。

『時間革命 1秒もムダに生きるな』(朝日新聞出版)
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ぼくはプログラミングが好きだし、それなりに得意だと思っているが、2000年前後からはそれもやめてしまった。ぼくより速く正確にコードを打ち込める人材はいくらでもいるからだ。

ぼくは自分に何ができるか、自分は何が得意なのかをよく知っているし、自分より優秀だと思えば、躊躇なくその人に任せられる。

変なプライドがまったくないことが、ぼくの強みなのだ。

より多くの時間を手に入れられるのは、いつも「できません。代わりにやってください」と言える人だ。「はい、自分でがんばってみます」しか言えないプライドの高い人間は、どんどん時間貧乏になっていく。世の中はそうなっているのだ。

任される側のことも考えた任せ方を

ただしこれは、「人をこき使え」「時間を奪い合え」という話ではない。何かを他人に任せることで、あなた自身もその人も同時にバリューを発揮できることが望ましい

任される側も気持ちよくなる任せ方ができない人は、必ず信頼を失い、しっぺ返しを食らうからだ。双方の「自分時間」が増える任せ方をしたほうが、結果的には得をする。これは覚えておくべきだろう。 

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