世界初「浮体式風力発電」の秘密 船に乗って、福島県沖の発電所へ行ってみた!

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あまりに楽しみなので、待ち合わせの1時間も前に来てしまった。目的地の最寄り駅はJR常磐線泉駅なのだが、朝早いこともあり、コーヒーを飲めるような店は開いていなかった。というよりも、店そのものが見当たらないのだ。近くのビジネスホテルのフロントで聞いてみると、宿泊客以外はレストランは利用できないという。しかたがないので駅に戻っておにぎりを買った。

1時間後待ってやってきたのは、福島県いわき市にある小名浜港。福島県南部随一の漁港だ。これから始まるのは小さな船の旅。東京電力広野火力発電所から約20キロの沖合いまで出かけるのである。

そこでは、世界初となる浮体式洋上風力発電の実証実験が行われている。正式名称は「福島復興・浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」だ。日本企業10社(丸紅、三菱商事、三菱重工業、ジャパン マリンユナイテッド、三井造船、新日鉄住金、日立製作所、古河電気工業、清水建設、みずほ情報総研)と東京大学が、経済産業省の委託で進めているものだ。

世界が避けてきた新技術

浮体式とはすなわち、海に浮いていることを指す。最終的には3つの風車と変電所や観測機器、それにヘリポートをまとめた「浮体サブステーション」の4つが浮かんで並ぶことになるが、現時点では、風車は2メガワット発電できるひとつとステーションが設置済みだ。

早速、船に乗り込む。定員28名のいわきスマイル号だ。重いリュックを下ろし、オレンジ色の救命胴着を身につける。日焼けした男性二人が操舵設備の前に立つ。天気は晴れ、気温は10度を切るくらいだ。宜候!

船が海上をすべり出すと、みるみる陸地が離れていく。このまましばらく待機である。目的地までは2時間かかる予定だ。

次ページ最大の特徴は、陸から20キロ離れていること
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