日経平均2万円接近でも過熱とは言えないワケ 株価がコロナ感染者増でも上がっている「謎」
また乖離ではなく、移動平均そのものも、13日の月曜日には25日移動平均線が1万8452円、一方75日移動平均線が2万1652円で、その差3200円となっている。
つまり4月6日からの上げは、移動平均線から見ると、短期下げ過ぎからの自律反発のエネルギーがかなり入っていると言える。コロナウイルスの感染拡大の実情とは違うところで展開した株価。違和感を受けるのは当然でもある。
このように頭の中を整理しておくことは必要で、その目で見ると4月の数字が重要になる。しかしここにおいても市場がどれだけそれを織り込んでいるかの判断の相違が、コロナの現状と株価の違和感を醸し出すかもしれない。
例えば4月のNY連銀製造業景況指数はマイナス78.2と統計開始後の最低水準を更新した。これについてNY株はミニショック的な反応を示したが、翌日の過去最大の落ち込みとなったフィラデルフィア連銀製造業景況指数には、(すでに織り込んだのか)ほとんど反応しなかった。
日米の主要企業の決算に注目
今週最も注目されるのは、上記のごとく4月の景気と企業業績だ。23日(木)に出る4月のPMI速報値。仏(日本時間16:15)、独(16:30)、ユーロ圏(17:00)、英(17:30)、米(22:45)と続く数字と、世界の株価の反応が見ものだ。
一方、企業決算はハリバートン、IBM、コカ・コーラ、P&G、トラベラーズ、ネットフリックス、TI、AT&T、バイオジェン、ザイリンクス、インテル、ベライゾン、アメリカン・エキスプレスと言った主要どころが続々と出る。
直近安値から20%以上の上昇で強気相場に転換したNY株は、さらなる好材料を探しているが、その反応はどうなるか。
日本では中外製薬、キヤノン、オムロン、アドテスト、ファナック等の決算が発表される。厳しい数字が出ると思うが、反応はすでに出た2月決算の安川電機(第1四半期だけの開示だったが、想定よりも悪くないととられ、上昇)に準ずるのではないか。
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