こころから感動する会社 泉谷渉著
不況に対抗する企業の姿はさまざまである。社員を大切にする、独創的である、長期的な視野に立つ……。「熱き心」を持つ中小企業がどのようにいま奮戦しているか。記者歴32年、およそ5万社を取材・分析してきた著者が、八代市の櫻井精技、小野田市の長州産業、中国・四国の天満屋、秋田のわらび座など9社を中心に、その「夢とロマン」を論評する。
中でも印象的なのが、現オーナー社長が祖父や父から引き継いだ言葉「(相手の)担当者がえらくなるようにしろ」を大切にする櫻井精技。観光と文化のクロスオーバーを実践し、エンターテインメント産業にひた走る劇団・わらび座など。
それらに共通する旗印は、会社の存続と従業員の幸せ、地域への貢献、環境への配慮。口をそろえて、「お客様の感動のために」「お客様の喜ぶ顔が見たい」。こういった健全な中小企業が群生しているなら、日本は安泰だと意を強くさせてくれる。
亜紀書房 1575円
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